各学校で毎週、開催される週末アクティビティ。学校が主催して様々な場所へ連れて行ってくれるアクティビティを楽しみにしている親子も多いと思います。でも、実際は?
親のエゴ?学校主催「週末アクティビティ」の落とし穴
セブの語学学校には、週末を有意義に過ごすためのアクティビティが豊富に用意されています。アイランドホッピングや市内観光、ボランティアなど内容や行先も様々。日程も日帰りから宿泊を伴うものまでそろっています。
私自身22年前にセブ留学をした際は、これらを利用して様々な場所へ行き、友達も作りました。だから親として戻ってきた今回、アクティビティには「毎週末でも参加しよう!」と考えていました。
自分一人ならどこへでも行けます。でも、子連れだとそうはいきません。 【※SEO追記:セブの観光スポットへは】 学校のプランを利用して遠出するのが安全で手軽だと信じていました。
体調不良でボホール島を断念…そこで気づいた「何もしない」贅沢
到着して最初の週末、週末アクティビティの行き先はボホール島でした。 22年前に私が初めて参加した思い出の場所です。子どもたちにも「世界一小さい猿に会えるよ」「フェリーに乗れるよ」と話し、気分を盛り上げて過ごしました。 しかし、週の半ばに状況が変わりました。私の体調が優れず、喘息持ちの次男も気になる咳をし始めたのです。迷った末、私は「ボホール島に行かない」という決断を下しました。 決断はしたものの、せっかくの機会を逃してしまった、良い思い出を作れなかった……。金曜の夜、私は後悔でいっぱいになっていました。
子どもが教えてくれた、真の「優先順位」
週末、学校は静まり返っていました。みんなどこへ行ってしまったのでしょうか。「予定がないのは私たちだけなのかな…」と申し訳ない気持ちでいると、長男が意外な言葉を口にしてきました。
「今日は授業お休みなんだよね? これでやっと、部屋でゆっくりできるね」
その言葉で私はやっと気付きました。学校生活が始まって数日、子どもたちは想像以上に疲弊していたのです。 「どこかへ連れて行かなきゃ」というのは、私の勝手な思い込みに過ぎませんでした。
その週末、子どもたちは自由な時間を心から楽しみました。授業時間を気にせずプールで遊び、疲れたら部屋でゴロゴロ。見たい時にTVを見て、学校内の探検もしました。
親の私から見たら「そんなことでいいの?」でしたが、それこそが子どものしたかったことでした。「せっかくだから、色々と体験させなきゃ」という気持ちは私のエゴでしかないと気付かされたできごとでした。 体調不良で参加を諦めたボホール旅行でしたが、結果的に子どもたちの英気を養うことに成功したと思っています。
「参加しなくて良かった」写真を見て親が安堵した理由
翌週、学校に貼り出されたボホール島の写真を見て、私は戦慄しました。 そこには、大人がヘルメットを被ってバギーを飛ばし、水深の深い海で優雅に泳ぐ姿が映っていたのです。 もし参加していたら…。考えるだけで震えます。乗り物が大好きな次男はバギーに乗れず怒り狂ったでしょうし、深い海で子ども2人を安全に泳がせるのは不可能に思えました。 どう想像しても、そこに「楽しみ」はありません。親が疲弊するだけ、子どもが悲しい思いをするだけの時間が目に見えて浮かびました。
学校のアクティビティはどれも魅力的です。でもその内容が「子ども向け」かどうかは考える必要があります。大人が楽しめるプランが基準の場合、幼い子どもを連れて参加すると大変な目にあってしまうでしょう。写真を眺めながら、そんな当たり前のことに気付きました。
アクティビティにはムリに参加しなくていい。 【※SEO追記:セブ親子留学の週末】 において、最も大切なのは「特別なイベント」ではなく、「子どもの疲労度を見極め、あえて『何もしない』を選択する勇気」なのだと痛感しました。
リゾートより刺激的?子どもが夢中になった「ジプニー」への挑戦
それでも2週間も語学学校に滞在していれば、外の世界が見たくなってきます。 私はもう一度、学校主催のアクティビティをチェックしました。今週はクジラと泳ぐツアー、来週は歴史遺産巡り、幼い子ども向けではないのが一目瞭然でした。 クジラは魅力的ですが場所が遠すぎます。行きは何とかなっても、帰りは?道中の負担を考えると、親としては諦める以外の選択肢がありませんでした。 どうしようかと悩んでいると、部屋の窓から毎日外を眺めていた子どもたちが「ジプニー」に喰いついているのに気付きました。 カラフルで、いかつくて、真っ黒な排気ガスを吐いて走るジプニーは、フィリピンを代表する乗り物です。好奇心を刺激された子どもたちが「乗りたい」と言い出すのに時間はかかりませんでした。 ジプニーに乗るのは、とても素敵なアイデアでした。本物のセブの姿を知る良い体験にもなります。でも、二つ返事で「乗りに行こう」とは言えません。
「ジプニーに乗りたい」を叶える方法
ジプニーは特殊な乗り物です。決まった停留所もなければ、案内板もありません。走行中のジプニーのフロントガラスに掲げられた小さな文字だけで行き先を判断し、ジプニーを止めて乗り込まなければいけません。 私一人なら「間違っちゃった」で済む話ですが、子ども2人を連れてそれは許されません。行き先を見誤って、タクシーもいないようなとんでもない場所で降りることになったら? 乗り込む途中でジプニーが発車してしまったら? 考えるほど危険なことばかり。この時の私には、子どもを連れてジプニーを乗りこなす覚悟もありませんでした。
そこで、 現地に詳しい宮村さんに「ジプニー乗車体験」をお願いしすることにしました。それだけではあまりに短時間のお出かけになってしまうので、長男がずっと憧れていた「屋台のココナッツを飲みに行く」も加えました。 ジプニーとココナッツを軸にしたお出かけツアーの依頼を、宮村さんはすんなり受け入れてくれました。
親子で挑む「セブのローカル体験」。市場の泥臭いリアル
初めてのジプニーを待つ間、子どもたちは嬉しさと緊張で少し無口になっていました。 宮村さんからシステムを聞いた子どもたち。最初こそ「僕も行き先の数字を見る!」とはりきっていましたが、走行しているジプニーの数字を読み取るのは、かなりのスキルが必要です。 5分もしない間に長男は「こんなのムリだよ」「全く分からない」と音を上げました。次男は数字のことなど早々に忘れ、次々と走ってくるジプニーを見ては「これカッコイイ!」「これに乗りたい」と感想を述べていました。 私は…。私も長男と一緒。ジプニーの走行速度が早すぎて、窓の数字を見つけることさえできずにいました。
だんだん無口になる私達。宮村さんに依頼しなかったら目的地に行くジプニーを見つけることさえできないのかと、ショックを受けました。
念願のジプニーは、楽しいものでした。 子どもたちはジプニーに乗っている間、上に下に横にと視線を動かし、何かを見つけては驚きを言葉にします。その姿は、興味津々の文字を背負っているように映りました。
市場(ダウンタウン)で感じた本物の熱気
ジプニーに乗って向かったのはダウンタウン。 そこは、観光客ではない「普通の人」が買い物をする市場です。道の両サイドには露店がひしめき、真っ直ぐ歩けないほど大勢の人が行き交います。 これぞ本物のセブ 市場は活気に溢れていました。 裸の子どもが走りまわり、半裸のおじさんが眠り、おばさんが赤ちゃんをあやしながら露店で紙袋を広げています。 細い道に入るとそこにさらに車やバイク犬や猫が入り乱れます。「一人で子どもを連れて来なくて良かった」と心底思えるほどカオスな場所でした。 前日に行った高級デパートとはまるで別世界。同じ国とは思えないほどの落差でした。
子どもの逞しさと、親の思い込み。ココナッツジュースの味
行き先にダウンタウンを選んだのは私です。それはセブの本当の姿を子どもたちに見せたかったから。でも同時に「ダウンタウンは子どもにとって怖い場所になるのでは?」という危惧もありました。
しかしその心配は、一瞬で消えました。 子どもたちは隣りで半裸のおじいさんが眠っていても気にする素振りもなく、警察がとんでもないサイズの銃を構えていても「かっこいい!アレ爆弾だよね」と笑顔で私に語り掛けてきます。 強烈な香りに包まれたフルーツ屋台のゾーンも、平然と受け入れていました。 子どもは私が思っているより、ずっと逞しかったのです。この市場はゴチャゴチャしていてカオスそのもの。でも、子どもたちはこの「何でもあり」な状態を、すんなりと飲み込んでいました。むしろ私の方が、半裸で寝る赤ちゃんや、バイクにまたがる幼女に心痛めていました。
ココナッツジュースと週末の贅沢
ダウンタウンを通り抜けて公園へ行くと、大量のココナッツの実を積んだココナッツ売りがたくさんいました。 どのココナッツの実も、ココナッツ売りの人も、同じように見えました。
マンゴーなどのフルーツや野菜なら見た目や匂いである程度の鮮度が分かります。でもココナッツは、何を基準に選べばいいのか、それが全く分かりませんでした。 子どもに「どこで買うの?」と聞かれても、私のセンサーは全く役に立たず結局、宮村さんの判断に委ねることにしました。 購入したココナッツは、ズッシリしていました。実は8歳の長男の顔より大きく、子どもが一人で持つのは困難なほどの量のジュースが入っています。 本物のココナッツジュースは、日本で飲んでいたそれとは別物。長男は「なんか甘くないね」と一言。それでも気に入った様子でゴクゴクと飲んでいました。 次男も初めて見る本物のココナッツに大はしゃぎをしていました。
南の島の美しい景色の中で、自分の子どもがココナッツジュースを飲む姿は、なかなか良いモノでした。子どもたちの笑顔を見ていると、ビーチや離島ではないけれど、公園で飲むココナッツもとても贅沢なのだと気付かされます。
【まとめ】
ジプニーに20分ほど揺られやってきた公園。ほんの僅かな距離でしたが、私たち親子にはここに至るまでの全てが大冒険でした。 「ジプニーに乗りたい」「ココナッツを飲みたい」子どもの願いが叶った特別な週末です。 観光地巡りだけがセブ親子留学の醍醐味ではありません。等身大の週末を過ごす充実感が、私たち親子を包みました。
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